「酒井酒造美術館・五橋文庫」の篆刻体験

五橋文庫の篆刻体験

所蔵品の並ぶ展示室でゆっくり篆書体を石に刻む時間は、文人の書斎で遊ぶ気分になります。

五橋文庫では篆刻体験(予約制)ができます。

錦帯橋ゆかりの独立禅師は日本篆刻の祖と言われ、中国の明代から篆刻の文化を伝え、日本に弟子を残しました。福岡にある「漢委奴国王印」が漢代に印綬されたものとされており、日本には早くに印の文化は入ってきていました。印の文化から派生してできた篆刻の文化は、明代に文三橋らによって確立しました。

その文三橋に学んだ独立禅師(戴笠)が1653年に長崎に渡来し、1672年までの約20年の間に篆刻の技術を弟子に教え、残していったのです。岩国には1664年に医師として招かれてきました時、3代藩主吉川広嘉に錦帯橋架橋のヒントになる本「西湖遊覧志」を見せていますが、篆刻印を高村作兵衛に彫らせて渡したという記録が残っています。この時独立禅師は68才になっていますので、おそらく視力の低下で印を彫るという細かい作業が難しくなっていたのではないかと思います。しかし、技術を教えることはできたのです。独立禅師について岩国を訪れた一番弟子の高玄岱(深見玄岱)は、篆刻家・書家・儒学者として江戸で活躍しています。浅草の浅草寺にある扁額「施無畏」は高玄岱の揮毫したものです。

その独立禅師の足跡がある錦帯橋ちかくの五橋文庫では、篆刻体験がワークショップとして気軽に行われています。事前のご予約で新型コロナウイルスの感染対策を行った環境で、石に篆書体を彫る体験を楽しんでいただいています。ご予約は、「ホームページの篆刻体験」からか、お電話でお受けしています。℡0827-28-5959

 

12月20日まで、館内では「明代の篆刻 独立性易禅師」と題しまして、東京国立博物館所蔵の独立禅師が明国にいるときに彫った印2顆の印についての展示をしています。日本篆刻の祖と言われる独立禅師は、ただ伝えただけの人ではなく、篆刻の高い技術も身に着けた篆刻家であったことがわかる展示になっています。

独立禅師と何雪漁の篆刻印の彫り跡を詳しく見ることのできるようにしていますので、篆刻に興味のある方には必見の展示です。

明代の篆刻

 

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