体感する美術館

キャッシュレス

「にこにこ現金払い」で頑張っていたけれど、今やどこもかしこも、キャッシュレスです。

頑固な態度をとるばかりではと思い直して、五橋文庫もキャッシュレスも対応できる美術館になりました。

しかし、慣れないことばかりで、カード読み取り器に振り回されそうな危うい予感。

ITに弱い年代にはお時間がかかりそうです。皆様お付き合いよろしくお願いいたします。

さて、2階に展示している蒔絵の硯箱や料紙箱は、華やかな金蒔絵です。

硯箱

これは桜の花に彩られた朱渡橋が描かれています。

蓋の裏には二羽の鶴が月を見上げている様子。

こんな道具を使いながら筆を持つと、さぞかし心地の良い時間を過ごすことができることでしょう。

道具から入るお稽古も、案外と楽しいものです。

文人たちは、詩を詠むと書き留めたくなり、墨を磨って心を静め、おもむろに筆をとったのでしょうか、凛とした空気の中で山水の世界を楽しんだのかもしれません。

その山水画のように靄にけぶる城山を見あげた後で、松林桂月のお軸の前に座ると不思議なことに、水墨の世界がここにあるかのようです。

体感することは、自分の中の記憶に染み込んでくるのでしょうか。

今朝のニュースでは、関東地方が一夜にして雪に覆われた映像を映していました。暖かい部屋にいるのに、思わず寒さを感じ方をすぼめた自分に苦笑しました。

見ただけなのに・・

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