李朝ってなに?

東五の酒器

そもそも李朝は、朝鮮半島に1392年~1910年まで続いた国の事です。高麗の武将・李成桂(イ・ソンゲ)が高麗王になり、中国明に承認された1401年、太宗によって李氏朝鮮王朝が確立しました。日本では、室町時代~江戸時代と同時期です。この王朝を李朝とよび、その時代に造られたやきもの、木器などを総称して李朝と言います。

もともと高麗に始まる李朝では、高麗のやきものが作られていくのは当然のことでした。高麗のやきもので磁器と言われた粉青沙器は、三島,粉引、刷毛目などを代表とするいろいろな技法のものが作られて、日本でも多くの武士や茶人に親しまれてきました。その手法を韓国へ渡り窯跡を訪ねて習得したのが、陶芸家・小林東五です。東五のつくる三島盃や皿、刷毛目の盃には魅了されます。

粉青沙器は16世紀には終わりを迎え、李朝白磁の白い器が主流になってきます。高麗は仏教を重んじる国でしたが、李朝は儒教を重んじる国です。儒教では白い色を高貴な色として大切にします。そのためか、儒教では白磁の器を儀式に使い、白磁を大切にしてきました。官窯では良質の材料と腕の良い職人によって、美しいものが作られていきました。民窯でも次第に上質のものが作られており、おおらかで温かみのある形の茶碗は日本人の心を掴んでいったのだと思います。

二人の陶芸家が作る李朝の世界をご案内する展示会は、9月13日から12月22日までです。

崔在皓のギャラリートークは9月14日、11月8日の2日間11時から16時まで随時行っています。是非作家を囲んで李朝の器の世界をご覧くださいませ。

崔在皓の月壺

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