楊貴妃のめざめる五橋文庫
海棠
錦帯橋の桜のつぼみが大きく膨らむ頃には、五橋文庫の海棠の花が開き始め、まるで楊貴妃の目覚めの時を思わせます。
「海棠(かいどう)の睡(ねむ)り未だ足らず」と唐の玄宗皇帝が楊貴妃の美しさを喩えたという海棠の花です。
海棠の花(2019年春)
華やかで妖艶な楊貴妃が、まだ眠りから覚め切らない様子を、玄宗皇帝が詠んだと言います。
この花の開花を楽しんでいかれる方でしょうか、お庭をゆっくり観覧されていかれます。
第一回いわくに景観賞(2018年)
一昨年の岩国市の建造物で、「第一回いわくに景観賞」を頂いた五橋文庫は、建物はもちろんですが、そのお庭にも注目を頂いております。四季折々に咲く花々だけでなく、大きな赤松や黒松も自慢の木であり、いつも腕の良い庭師さんがよく手入れをしてくれています。錦帯橋のかかる錦川とお城山を借景にしての庭造りにはこだわるものがあるようです。五橋文庫の正面にあります大きなしだれ桜の木もつぼみが少しずつ膨らんできています。河畔の桜が終わりを迎えるころに満開になるしだれ桜ですが、このしだれ桜が美術館内へのエントランスを豪華に飾る春のお庭も、毎年皆様に楽しんでいただいています。
錦帯橋を渡り、右に河土手の道を歩き、坂を下りて行かれますと目の前が五橋文庫です。そして、お城山への散策は歴史と文化に導かれるコースに入ります。五橋文庫を目印に歩いてみてください。きっと新たな発見があると思います。
錦川河畔の桜
今日の曇り空の下で、開花がもう少しになった錦帯橋河畔の桜のつぼみです。
お庭の海棠の花も錦帯橋の桜も、来週はいよいよ美しく花開くことと思います。