封泥ってなに?五橋文庫
第10回展チラシ表
今月から休館日は毎週水曜・木曜日の2日間になりました。今日から火曜日も開館することになりました。大変申し訳ないのですが、駐車場がありません。車の方は近くの駐車場に止めてください。一番近くには、錦城橋の下の駐車場があります。ご不便をおかけしますが、よろしくお願いいたします。
封泥「関内侯印」
さて、今回の展示は「独立禅師が伝えた 篆刻印とハンコ」です。日本では個人を証明するためにはハンコを使います。最近はサインで済ますことも多くなってきたようですが、大事な書類には実印というハンコが必要です。その実印の書体は篆書体が基本となっていることをご存知でしたか?
その篆書体は、紀元前の文字の形です。秦の始皇帝は、広い中国大陸で多くの民族を統一するという偉業を成し遂げました。中国最初の王朝です。民族が違えば当然文化がちがう、言葉・習慣など日常に困るところから一つにしていきました。その一つが文字の統一です。それが篆書体という文字の始まりでした。その篆書体で皇帝の印を作り、重臣たちの印も作ったのです。それは、自分たちの身分の証明でした。当時の印は常に身に着けるため、紐を通して携帯ストラップのように腰にぶら下げていたようです。秦代には紙を作る技術はまだなく、木簡・竹簡に文字を書いており、その束を封緘するため綴じ目にあてた粘土には、腰に下げていた印を押印していました。その粘土の事を封泥と呼びます。今回の展示では封泥のレプリカがありますので、ご覧ください。展示期間中は五橋文庫で篆刻体験した方には「封泥」の体験も準備しています。