明代の篆刻・独立性易禅師~東京国立博物館の所蔵印に観る~
明代の篆刻
日本中で楽しまれている篆刻は、江戸時代初め1653年に渡来した独立性易禅師が日本に伝えた文化です。24年後の1677年に渡来した東皐心越も篆刻を伝えた人として知られていますが、すでに独立禅師は長崎で亡くなって5年も後の事でした。2人が出会っていたら、もっと江戸時代の篆刻が盛り上がったかもしれません。
それは、独立禅師の篆刻は、明代篆刻の祖・文三橋(文彭)に原点があるようです。文三橋は明代文人・文徴明の長子で篆刻に優れたものを残しました。後輩の何雪漁(何震)に引き継ぎ、清代の篆刻へと発展していきました。
五橋文庫ではこの何雪漁の印の展示をして、明代の篆刻のご紹介をいたします。
と同時に、東京国立博物館所蔵の独立禅師自用印のデータを見ながら、文三橋に触れてみたいと思います。
何雪漁印「雪漁詩画」
9月5日(土)~12月20日(日)までの展示をお楽しみください
なお、ただ今展示中の「よみがえる絵師 狩野永琳の世界」は今日から3日ごの25日までです。お早めにご覧くださいませ
26日から展示替えの為、9月4日まで休館となります