小林雲道人の「談笑」に集う人は
「談笑」に集う
小林雲道人が書いた書は、「談笑」というタイトルです
「 談笑一樽非俗物 」
談を大きく書いて、そのあとはのびのびとした筆がつづきます
長子の東五氏に書かれた書の意味を聞いてみました
「 一樽を前に談笑する主客は、俗世界の人ではない 」
中国北宋の詩人、黄庭堅(こうていけん 1045~1105)は号を山谷(さんこく)道人と言い、蘇軾(そしょく)に師事し、蘇軾に並ぶ詩人となり、蘇黄(そこう)と呼ばれています。この書は「山谷外集詩注三巻の一節」で、雲道人の学びの深さが見えるような気がします。
前に並べた小林東五氏作の李朝の器は、三島馬上杯(みしまばじょうはい)5客と刷毛目皿(はけめさら)5客。この書の前に集う人の様子を想像したら、器はこれしかないと思えたのですが、いかがでしょうか。
俗世界の私がのぞいてみたく思う世界があるとしたら、道は桃源郷(とうげんきょう)に続くのではないでしょうか。