ヤマコウバシ(山香ばし)は落葉せずに木を守る
秋が深まると多くの落葉樹は、いかにも寒そうに枝を露わにしています。そんな中にも、枯葉をつけたままいつまでも落葉しない木が、お庭にあります。
ヤマコウバシという木で、クスノキ科クロモジ属の落葉広葉です。ヤマコウバシは、枯葉になった葉が枝についたまま、落葉せずに冬を越します。そして、春にはその枯葉の間から新芽が芽吹き、交代するかのように古い葉は落ちていきます。
少し穿った見方になるかもしれませんが、人の一生も同じかも・・「若い人にバトンを渡したら土にかえる」・・
小枝を折ってみるとショウガのような香りがするそうです。嗅覚が鈍くなったのではっきり説明できないのですが、良い香りのする人生を送りたいものだと思います。
午前中、五橋文庫の篆刻体験で、広島から来られたお二人の女性は、書画、篆刻のお話を楽しくしてくださいました。美術品に囲まれた空間、文人の書斎にいるかのような時間は、趣味の話に花が咲き、芳しい香りを置いて行かれました。 館長