多田焼がボストン美術館に所蔵?  

先日吉向松月8世と9世が五橋文庫の展示を観に来られました。その時のお話で知ったことは、岩国で作られた初代の吉向焼がモースによってボストン美術館に所蔵されているというビッグニュースでした。

そうであるならば、もしかしたら(!?!)と思い、ボストン美術館の所蔵品を検索しました。

ありました!!  「多田焼」が1点所蔵されていました!

Tada Wareと記載された Jar、水差しです。白い地肌に青呉須で松が描かれています。これと同じ水差しが岩国徴古館発行の「岩国のやきもの」という本の7ページに掲載されています。

広島、宮島まで来たモースは、吉川経幹公の二男である重吉公に招かれて岩国に来たと言われます。モースが書いた「日本その日その日」の中にその様子が書かれており、岩国の多田焼も、この時モースの目に留まったかと思うと、とても楽しくなってきました。

先日の大河ドラマで、吉川経幹公と西郷隆盛の場面が放映され、歴史に詳しい方にはいろいろご意見もあったかと思いますが、幕末の混乱を鎮めることに尽力した吉川経幹公が賢明で立派なお殿様として描かれていました。その吉川家から、文化的な活動にもかかわったことがわかる記録の一つではないかと思います。

今回「岩国藩の御用窯 多田焼展」を行って、多田焼だけにとどまらず、岩国のやきものの歴史も初歩的なところではありましたが、紐解けたこと、そして世界にもつながっていたことに五橋文庫は気づきました。今後また調査をして新たな展示を企画することを目標の1つにしたいと思います。

今週末21日から24日までの残り4日間の展示となりました。ご興味のある方のお越しを

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