篆刻で盛り上がる岩国
岩国で篆刻体験が活発に行われているのには、理由があります。
岩国と言えば錦帯橋です。その錦帯橋を作るヒントをくれた人が、日本篆刻の祖・独立性易禅師 (どくりゅうしょうえきぜんじ)です。
独立は中国明末の人で、江戸時代初めに長崎に渡来しました。 岩国の3代吉川広嘉に医師として4回招聘され、沢山の詩を詠み、書き残しています。そして、岩国に4つの印を置いていきました。今、岩国徴古館に展示されていますので、是非ご覧ください。
この独立との関わりがある岩国では、篆刻に親しめる体験教室が盛んに行われています。
篆刻とは、漢字の古い書体である篆書体という形で彫るから篆刻と言います。篆書体は秦の始皇帝の時代にできた漢字の原点になる形で、今現在は実印の文字として使っています。
小さな子供もお母さんやお父さんと一緒に、自分の名前の一字を篆書体で彫ります。大人がびっくりするほど集中して彫る姿には、毎回感動をおぼえます。
今年で3年目になる「岩国子供てんこく教室」も、横山にあるサンライフ岩国で今月から開催します。この教室は子供たちが篆刻を基礎から学び、名前の印だけではなく、四字熟語を自分のデザインで彫りあげて、篆刻作品を作ります。そして、秋には作品の展示会を行います。今年も小学生、中学生が1㎝角、3㎝角、7㎝角の石に挑みます。篆刻の町岩国の若い力を楽しみに感じています。
五橋文庫では、予約制で篆刻体験ができますので、ホームページをごらんください。最近では英語圏の方たちにも喜んでいただいています。 館長