彼岸を知らせる花と摹刻印

彼岸花

今日は秋のお彼岸。暦どおりに咲くこの花は「ヒガンバナ」、「まんじゅしゃげ」と呼ばれます。花が先に出てきて、後から葉が出てきます。田んぼのあぜ道に群れて咲く様子を見た人も多いかと思いますが、ヒガンバナの根っこにある有毒なリコリンが害虫やネズミ、モグラを寄せ付けないようにするためだと聞きます。先人たちの知恵ですね。

お盆が過ぎて、いよいよ秋の深まりを感じる時を知らせてくれるヒガンバナです。

青い空に城山

五橋文庫では、「明代の篆刻 独立性易禅師」展が行われています。独立禅師が明国で彫った印のレプリカを手に取り、明代の篆刻を見ていただいています。篆刻の技術を学ぶ方法の一つに、摹刻(もこく)というものがあります。先人が残した印の印面、彫り跡を見ながら写し取る様に印を作ります。印材が天然の石であり、全く同じように彫ることはとても難しいことです。そして押印してみると微妙な違いが見えてくるわけですが、ここに学びの意味があるのかもしれません。

明代末に文三橋(文彭)に学んだ独立禅師は、日本に渡来してその技術を教えてくれた人です。岩国に錦帯橋という五連のアーチ橋を架けた吉川広嘉(岩国3代藩主)にも大きな影響を与えた人でした。

レプリカ(摹刻印)

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