復興多田焼作家 田村雲渓

先日の雨で空の水がめは空っぽになったかのように 青くギラギラした日差しの空です。猛暑、酷暑の毎日です。

今日の午後2時ころから、復興多田焼作家の2代田村雲渓氏が五橋文庫で皆様のお越しをお待ちいたします。ゆっくりと多田焼の作陶のお話をお聞きください。基本的に日曜には五橋文庫にいる予定です。

先日五橋文庫をお訪ね下さった折に、吉川家ご当主からお許しをいただきましたので、「復興多田焼作家 田村雲渓」と呼ぶことといたします。

写真の作品は、雲渓氏の作です。多田青磁と呼ばれ、本来の多田焼で残された色に似せて、初代雲渓と2代が作り上げた釉薬をかけて焼いています。その「鬼面風炉切りかけ釜」はとても端正な様子です。波車茶碗と三蝶蓋置を置くと、静かなお茶室が目に浮かびます。

江戸時代に岩国藩の足軽たちは、焼物師と茶道方に習いながら、茶道具を作りました。茶碗、蓋置、花生、水差、丁子釜など作った記録が残っています。出来の良いものを見て、江戸からも沢山のご所望をいただき足軽たちは頑張ったのです。

途絶えた多田焼を復興させようと思う人は、江戸末にもいましたがなかなか再興できずにいました。昭和になってまた再興を目指す人が、多田にあらわれ雲渓と名乗りました。     館長

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