むかしの文房具と粋~文房四宝と印籠~

あけましておめでとうございます。2022年令和4年になりました。

昨年一年間「日本のやきもの」の歴史を綴りましたが、新年最初の展示は、文房四宝を通して「日本の漆」の高い技術と粋なセンスをご覧いただく事に加えて、「日本篆刻の祖」と言われる「独立性易と東皐心越」の2人のご紹介をいたします。

戦に明け暮れる戦国時代が終わり、江戸時代には侍だけでなく、町人たちも文化を育むようになりました。硯箱や文箱に描かれた日本の美の世界、そして、身につける印籠には侍だけでなく町人たちまでもが小粋なオシャレを楽しむようになったと言います。39点の印籠には39点の根付があり、物語や洒落が効いていて楽しい世界が見えます。

柴田是真の印籠「鐘馗甲冑」

この印籠は、柴田是真の作ですが、是真の超絶技巧を纏っています。

獅子根付

そして、珊瑚の緒締と獅子の根付が付いています。

つぎは篆刻に関しまして、

1653年58歳で渡来した独立性易は、1664年68歳の時に医師として岩国に招聘されて錦帯橋架橋の大きなヒントを残した人物ですが、日本篆刻の祖として、その筆頭にあがる人物でもあります。中国明末に西湖近くに住み、当時明代の篆刻家文三橋と何雪漁が作り上げていた篆刻を学んだ人です。その後、独立性易が亡くなって4年後の1676年に、37歳の東皐心越も西湖近くの永福寺を出て日本に渡来してきました。中国は1616年に清代となり、明代の篆刻も清代の篆刻として盛んになっています。当然東皐心越が学んだ清代の篆刻は日本の篆刻に影響を与えたと思われます。

昨年12月3日のこと、静岡の著述家として活躍される宮下拓三氏より、東皐心越の「梅に叭叭鳥」というお軸が五橋文庫に寄贈されました。宮下氏とは、当館理事長が備前焼の事に大変造詣の深い「陶楽」の中原昭二氏にご紹介頂いた方です。中国に教師として赴任されたことから「漢文ある風景」の本を書いておられ、西湖の事でメールのやり取りをしていました。宮下氏は、独立性易と篆刻に深くかかわる五橋文庫にこそ所蔵するべきお軸と言われて、思いがけないことに突然送られてきたものなのです。

東皐心越の書画を観るのは初めてで、大変感動をしております。早速、皆様にもご観覧いただきたいと思い、急遽今回の展示に加えました。結果、特別展示になりました。

独立性易と東皐心越、2人の「日本篆刻の祖」の展示は、おそらく初めてではないかと・・

少なくとも岩国、山口県、中国地方では初めての企画だと思います。

独立性易の書

東皐心越の書画

寒い季節ですが、内容は盛りだくさんになりましたので、ぜひご覧いただきたいと思います。

ご案内では、1月6日(木)から開館としておりますが、酒井酒造美術館・五橋文庫は今年もラッキーナンバー「5」にこだわってみようかと思います。(気まぐれで申し訳ありません)

そこで、1月5日は水曜ですので本来ならば休館日なのですが、開館いたします。

2022年の最初の開館は、「 1月5日(水)10時~16時 」と致します。

皆様のお越しをお待ちしています

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。